「夢を現実にできるのは自分しかいない」 NYで活躍する女優・高良結香さんが講演


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生徒たちに「自分を信じて」と語り掛ける高良結香さん=3日、那覇市立寄宮中学校

 沖縄県那覇市出身で米ニューヨークで活躍する女優・歌手の高良結香さんを招いた講演会が3日、市立寄宮中学校で開かれた。高良さんは人種差別などの壁にぶつかりながらも夢をかなえてきた経験を語り「夢を現実にできるのは自分しかいない。自分を信じて」と生徒たちを激励した。

 高良さんは5歳からバレエを習い、高校卒業後に渡米した。ニューヨークでレッスンを受けながらミュージカルのオーディションに挑戦。2001年にブロードウェイのミュージカル「マンマ・ミーア」に出演したのを皮切りに、憧れの作品「レント」などさまざまな舞台に出演している。

 01年の米同時多発テロ直後に「マンマ・ミーア」に出演した際は、観客から「ニューヨークのみんなに元気を与えてくれてありがとう」という手紙をもらったという。「自分ができることは一瞬でも現実を忘れさせることだ。歌と踊りを頑張ろうと思った。あの出来事が人生を大きく変えた」と振り返った。

 オーディションでは自分よりうまく踊れなかった白人の受験者が選ばれるなど、人種差別を受けた経験も紹介し「沖縄を出ていろんな所に行ったときには負けないで」と鼓舞した。

 さらに「人生は夢を現実にするためにある。現実にできるのは自分しかいない。新型コロナウイルスの影響で学校に行けないならインターネットで勉強しようとか、自ら動かないといけない」と強調した。最後は「虹のかなたに」を歌い、生徒にエールを送った。