玉城知事「米軍除いて危機的状況にない」警戒レベル維持で一問一答


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県の対応を説明する玉城デニー知事=24日夕、県庁

 玉城デニー知事と記者団との一問一答は次の通り。

―警戒レベルを引き上げなかった判断の理由は。

 「入院患者数や新規感染者数は重視する指標である一方で、直ちに医療体制が逼迫(ひっぱく)する状況ではないと確認した。8月上旬に軽症者の療養施設借り上げも予定している。担当部局が企業団体、旅行関連業界、運輸業界、市町村教育委員会など現場の意見を聞き、対策本部会議でその報告を受けた。連休中や連休以降の感染状況を注視し、今後の警戒レベルの検討について引き続き検討する」

―早めに警戒レベルを上げて注意を呼び掛けるのも大事ではないか。

 「クラスター(感染者集団)が発生しているか否か、感染経路が追えているかどうかなども報告を受けた。市中の感染拡大ではなく、米軍を除きクラスターが発生している危機的状況ではないこと、GO TO キャンペーンが始まり、業界からガイドラインを順守して努力したいという意見が寄せられているということもあり、何らかの自粛や行動制限を求める段階ではないという判断に至った」

―米軍の状況は警戒レベルに考慮されないのか。

 「これだけのクラスターが発生し、重大な危機意識を持って対応しなければと思う。ただし、米側のほとんどは検査を受け、陽性者は全て隔離されているという報告もある。安心するわけではないが、米側にしっかり対応を取ってもらうことや、県民や県外から旅行で来られる方々の安全・安心の体制をしっかり届けることが私たちの責務だと思う。米側の状況、県側の状況を見据え、どのように移行していくか、引き続き注視する」