「北部基幹病院」玉城知事ら合意書締結 26年度開院目指す 2病院を統合


この記事を書いた人 Avatar photo 嶋野 雅明
「北部基幹病院」を整備する合意書に調印した(左から)我那覇県病院事業局長、玉城知事、當眞北部市町村会長、上地北部医師会会長

 沖縄県の玉城デニー知事は28日、沖縄本島北部にある二つの病院を統合して「北部基幹病院」を整備する合意書に調印した。この日、名護市の北部会館で開かれた協議会で、當眞淳北部市町村会長、我那覇仁・県病院事業局長、上地博之・北部地区医師会会長を加えた4者で締結した。

 今後、新たに協議会を立ち上げ、統合に向けた作業が始まる。2022年度に基本設計に入り26年度の開院を目指す。新病院の設置主体は一部事務組合の「県北部医療組合」、運営は一般財団法人の「北部医療財団」が指定管理者方式で担う。一部事務組合、一般財団法人ともに県と北部12市町村が設立する。

 玉城知事は「今後詳細な協議を行っていく」と話し、當眞会長は「北部の医療は逼迫(ひっぱく)している。スピード感を持って協議していきたい」とした。

 人口約10万人の北部医療圏では、同規模の二つの急性期病院があることで医師不足が慢性化し、診療制限が起きている。基幹病院を整備することで安定した医療体制を確保する。【琉球新報電子版】