最多更新 県内44人感染 知事「非常に衝撃だ」 営業自粛求める案も


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 上京中の玉城デニー知事は29日、新型コロナウイルス感染症の新規患者が44人と、1日当たり最多を更新したことに「非常に衝撃だ」と述べ、30日の対策本部会議で今後の対応を協議する方針を示した。県庁内では「厳しい」「予想以上の数字」との声が上がった。

上京中に記者団の取材に答える玉城デニー知事(右から2人目)=29日午後、自民党本部

 28日に県境をまたぐ渡航の自粛や事業者への休業要請は求めない方針を発表したばかりだが、玉城知事は「離島の脆弱(ぜいじゃく)な医療体制を考えた場合に、どのような取り組みで皆さんに協力をお願いせざるを得ないかしっかり考えたい」と述べた。

 県庁内では、急速に感染が広がる夜の繁華街に絞った検査の実施や行動自粛の呼び掛け、地域・業種を絞った営業自粛を求める案も出ている。

 一方、要請を求めた場所以外で感染が増加する懸念もある。離島18市町村に渡航自粛に関する対応を確認中で、各自治体の意向も踏まえ、今後の対応を協議するとみられる。

 宮古島市での初の感染確認に、玉城知事は「非常にショックだが、どのように迅速に対応するかが非常に重大だと思う」と述べた。28日から感染者数が倍増しており、「連休の影響がこの週末から出るのではと考えていたが、それがやや前倒しの形で出てきている」という認識を示した。

 謝花喜一郎副知事は「前日と同様にクラスター(感染者集団)が中心なのかどうか。場合によっては、そういった所を中心に囲い込むような形で何らかの対応策、例えばPCR検査をやるようなことも必要だ」と述べ、対策本部会議で協議すると説明した。

 県幹部は「厳しい」と話し、別の関係者は「予想以上の数字だ」と急速な感染拡大に危機感を示した。