休校や役所も閉鎖続々…感染身近、募る不安


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消毒作業が終わり、玄関の自動ドアに貼った「閉庁」の貼り紙を外す職員=30日午後0時55分、南城市役所

 沖縄県内の新型コロナウイルスの累計感染者が300人を超えた30日、役所や大学、小学校などでも感染が発覚した。施設の閉鎖が相次ぎ、生活への影響も広がる。県民は感染拡大を肌で感じ、不安を募らせた。

 南城市役所は30日午前、市職員2人の感染が発覚し、消毒作業のため午後1時まで閉庁した。市は2人と濃厚接触の疑いがある職員約10人を自宅待機させている。瑞慶覧長敏市長は「二次感染を防ぐため、徹底的に感染防止対策に努めたい」と話した。市役所を訪れた當山晃さん(68)は「閉庁は役所に来てから知った。感染者が増えないか心配だ」と不安を漏らした。

 糸満市教育委員会は市立小学校の男性教諭が感染したと発表。同校は30日から臨時休校し、そのまま8月10日までの夏休みに入る。子どもを通わせる保護者の女性は「共働きの人は子どもの預け先に困っただろう。これ以上広がらないことを祈るだけだ」と言葉少なに語った。幸地政行教育長は「感染者や子どもたちへの誹謗(ひぼう)・中傷は絶対に許されない。子どもたちが安心して過ごすことができるようご協力をお願いしたい」と文書でコメントした。

 沖縄国際大学では学生2人、沖縄大学でも学生1人の感染が発覚し、両大学は構内への立ち入りを禁止する措置を取った。感染した沖国大生が働く「業務スーパー宜野湾愛知店」も30日から臨時休業。店内の消毒作業が終わり次第、営業を再開するという。大学の閉鎖に伴い図書館も利用禁止になった。豊見城市では保育園調理場で働く20代の女性調理師の感染が確認された。