沖縄銀行4~6期決算 3期連続の減収減益 有価証券利息減る


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 沖縄銀行(山城正保頭取)は7日、2020年4~6月期連結決算(対象子会社8社)を発表した。有価証券利息配当金などの減少により、売上高に当たる経常収益は前年同期比3・3%減の123億8900万円となった。貸倒引当金の繰り入れ増などによって経常費用も増加し、経常利益は同36・9%減の12億400万円、純利益は同57・0%減の5億4800万円となり、3期連続で減収減益となった。

 銀行単体では、経常収益は同1・2%減の92億6900万円、経常利益は同26・1%減の13億6千万円、純利益は同40・4%減の8億3千万円だった。本業のもうけを示すコア業務純益は同1・3%減の19億7500万円。

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、個別貸倒引当金を大幅に積んだことで、不良債権処理額が前年同期比82・5倍の6億6千万円に上った。感染症の影響で旅行会社のホワイト・ベアーファミリー(大阪市)が経営破綻したことに伴い、グループのWBFリゾート沖縄(豊見城市)の債務者区分を引き下げたことが大きく影響した。

 同行が4~6月に実施した感染症関連融資は1640件で264億円に上っている。佐喜真裕総合企画部長は「直近の申込件数はやや落ち着きを取り戻しつつあるが、先々の懸念は払拭(ふっしょく)されていない。業況が悪化していく企業には事業譲渡や販路拡大支援などニーズに沿って手厚く、広く支援したい」と語った。