座間味島の浄水場建設場所は高台案に 住民や県議会意見、知事が「重く受け止め」


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社

 【座間味】座間味島にある老朽化した浄水場の、新たな建設場所を巡り、玉城デニー知事は7日、座間味集落北側の高台にある既存の浄水場の用地に建設する案(高月山―C案)で進める方針を発表した。玉城知事は「ビーチ周辺の自然環境への配慮を求める住民からの意見や陳情が、(県議会で)全会一致で採択されたことは、県として重く受け止めている」とし、同案で進める考えを示した。

 工期などの観点から県企業局は当初、座間味島南西部にある阿真キャンプ場隣接地に浄水場を建設する方針だった。津波の被害や近接するビーチの自然環境が損なわれるとして、住民から高台での建設を求める声が上がった。今年6月の住民説明会で、建設場所は当初の案と高月山―C案の二つに絞り込まれた。

 高台での建設を求める住民5団体は県議会に陳情を提出した。7月の本会議で、陳情は全会一致で採択された。県企業局は「既存の浄水場は村有地なので、村と協力して計画を進めていきたい」と話した。

 座間味村では11~17日に座間味島に住む18歳以上の住民に候補地を決めるアンケート投票を実施する予定だったが、7日に「諸事情により中止」と発表した。