サッカーJ2 琉球、今季初の連勝 東京と1―0


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 サッカー明治安田J2の第10節は8日、各地で行われ、FC琉球は東京都の味の素スタジアムで東京ヴェルディと対戦し、1―0で勝利した。2勝4敗4分けで勝ち点10の17位。今季初の連勝で、無失点も初めて。順位を4つ上げた。ボールをつなぐポゼッションサッカーを得意とする両チーム。パス回しから攻撃権が激しく入れ替わる互角の展開になった。試合終了間際にもらったPKを阿部拓馬が決めた。次節は12日午後7時からタピック県総ひやごんスタジアムでヴァンフォーレ甲府と無観客で戦う。


全員で守り、多彩に攻め

 メンバーから新型コロナの感染者が出て、けが人も続出した。ベンチは6人のみで「できることを最大限やろう」(樋口靖洋監督)と臨んだ。万全とは言えない状況だったが、ピンチには全員で守備に徹して対応した。流れが来ると多彩な攻撃を見せ、これが勝利につながった。

 集中的にボールの供給を受けたFW阿部拓馬が果敢にシュートを放ち続けた。スルーパスを受けての突破や虚を突く浮き球などでゴールを狙う。後半に上原慎也が入ると、前線からやや引いて起点になった。後半ロスタイムのPKはGKの動きを見極めて右下に放ち、決勝点を決めた。

 守っては中盤でのプレスが効いた。自陣に押し込まれても「パスを出させて奪う」(樋口監督)との狙い通りにCB鈴木大誠と李栄直が身体を張って奪う。感染者が出たことで開催が危ぶまれたこともあり、李は「サッカーをできる幸せを感じてプレーした。それが集中力につながった」という。

 節目のJリーグ通算200試合で得点した阿部は「全員がサボらずにハードワークした」と勝因を語った。樋口監督は「最後まで我慢できたことがPKにつながった」と喜ぶ。貴重な2勝目で弾みをつけた。