就職、安定性重視に 学生意識コロナで変化 沖縄でネット調査


この記事を書いた人 Avatar photo 上里 あやめ

 新型コロナウイルス感染拡大が県内学生に与える影響について、沖縄ミライ企業プロジェクトがインターネットで意識調査を実施したところ、「就職に対する意識の変化はあったか」との質問に対して「はい」の回答が47.7%、「いいえ」が52.3%だった。「はい」の回答者に「どのような変化があったか」(複数回答)と聞いたところ、「安定性を重視」が46.8%の最多で、「テレワーク導入や働く環境を重視」が14.3%、「希望業界や企業に変化」が14.1%だった。

 コロナ禍で、企業の中には就職を希望する学生の企業訪問や面接試験を控え、オンライン面接を実施する動きが出ている。

 設問「就職サイトやインターネットだけで十分に企業研究ができているか」では、「はい」が23.5%、「いいえ」が76.5%だった。

 設問「ウェブでの説明会に参加する上で不安なことはあるか」は、「社内の様子や社風がわかりにくい」が20.8%で最多だった。「パソコンの操作に不安がある」が18.4%、「特に不安はない」が16.9%、「自分の熱意が伝えにくい」が15.6%と続いた。

 自由記述では「一度は直接(企業側に)会いたい」「誠意を見せたい」「企業を訪ね仕事の様子、雰囲気を感じたい」などがあった。記述から学生がウェブ以外で、企業との関わりを求めていることが分かる。

 調査した沖縄ミライ企業プロジェクト事務局によると、沖縄国際大学の名嘉座元一教授(労働経済学)は「ウェブによる面接の仕方など講習会を開催し、学生の不安を取り除くことが大事だ」と指摘した。

 事務局の上間祥吾代表は「社員の健康面と経済面をどのように守ろうとしているかが、企業を選ぶポイントの一つになっていく」と分析した。

 調査は県内の大学生や専門学校生を対象に5月15~25日までウェブのアンケートフォームを利用して行い、1026人から回答があった。