沖縄海邦銀行、減収でも経費減り増益 経常利益32億3500万円 4~6月


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 沖縄海邦銀行(上地英由頭取)は13日、4~6月期の連結決算(対象子会社2社)を発表した。有価証券利息配当金や役務取引等収益の減少により、売上高に当たる経常収益は前年同期比0・7%減の32億3500万円となった。一方、経費の減少や、早期退職者に対する退職金加算を廃止したことで引当金戻入があり、経常利益は同3・7倍の4億8200万円、純利益は同34・8%増の2億2900万円だった。

 第1四半期として経常利益は5年ぶり、純利益は2年ぶりの増益となった。

 銀行単体の経常収益は前年同期比0・7%減の32億3300万円、経常利益は同3・4倍の4億9600万円、純利益は同2・3倍の2億3700万円だった。本業のもうけを示すコア業務純益は同8・4倍の2億1900万円。

 前年は新勘定系システム導入に関連して費用が増加していたが、今期はその反動で経費が圧縮された。

 与信関係費用は同67・1%増の1億3200万円となった。新型コロナウイルス感染症の関連融資は4~6月の間で1020件、155億4038万円に上っており、顧客の多い中小、零細企業への融資を積極的に対応したことで一般貸倒引当金が増加した。

 同行の新城一史常務は「(感染症の)収束の見通しがつかず、取引先の資金繰りへの影響を心配している。引き続き新規融資や既存融資の条件変更、本業支援を積極的に行っていきたい」と語った。