【多良間】立秋の日に行われる多良間村の伝統行事「スマフシャラ(秋祓(はら)い)」が7日、村仲筋と塩川の両字で執り行われた。今年は新型コロナウイルスの感染防止のため縮小して実施した。集落のポーグ(防護林)に豚の骨や皮をつるした縄を張り、コロナ終息や豊年を祈願した。
スマフシャラは外部からの疾病や魔物、災厄などを払いのけるために行う伝統行事。ポーグに張られる縄は1本約18メートル。鉄条網のようにとげを出しながら左巻きになうことで厄よけや魔よけをする習わし。
各区長らは集落の入り口で塩や酒、豚肉などを供え「世界的にコロナが大流行している。多良間島や日本、世界を平和にするためにコロナを吹き飛ばしてください」と願った。仲筋と塩川の両字に分かれ、集落内にそれぞれ十数カ所の縄を張り、無病息災を祈った。
塩川字会の友利哲市会長は「例年だと全員に参加してもらうが、コロナの影響で役員中心で行った。悪いものが多良間に来ないよう気持ちを一つに祈った。来年は皆でそろってできると思う」と話した。
(清村めぐみ通信員)