元王者、新たな挑戦 ボクシング取り入れエクササイズ 江藤さんがオンライン教室


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 ボクシングの東洋太平洋(OPBF)フライ級、世界ボクシング協会(WBA)フライ級暫定タイトルマッチを制した本部町出身の江藤光喜(こうき)さん(32)が新たな挑戦を始めている。7月末に現役引退し、8月からボクシングを取り入れたエクササイズ「ボックスフィット○K」を一般向けに始めた。オンライン会議アプリ「Zoom」で気軽に参加できる。1人では難しい本格的なメニューは「一緒に楽しく汗をかいて継続しましょう」と工夫を凝らしていた。

軽快なリズムでエクササイズの指導をする江藤光喜さん=13日、東京都(提供)

 「今日は沖縄からも参加者がいます。沖縄の天気はどうですかー」。13日午後2時からのエクササイズには5人の参加者がいた。記者(30)も那覇市の自宅から参加。メニューをこなせるか不安だったため、江藤さんの呼び掛けに少し緊張がほどけた。

 「体幹」「サーキット」「ボックス」がメニューの柱だ。「笑顔しやすい身体になります」。12年間のプロ生活で培ったノウハウが詰め込まれている。一方、参加者はそれぞれのペースでエクササイズに取り組める。「きつい人は休んでもいいからね」とレッスンを無理強いしない。

 軽快な音楽とともにメニューは進み、最後はボクシングだ。構えから細かく指導を受け、スウェーバックからパンチなどリズムに乗って激しい動きを繰り返す。最後はワンツーをたたみかけてやり遂げると心地よい疲労感が残った。身体を動かすと徐々にスイッチが入り、想像以上に楽しんでできたことが印象的だった。

 エクササイズ後はチャットの時間だ。参加者からは「腹筋少し高く上がるようになってきてうれしいです。継続します」「今日もありがとうございました!」などと声が上がった。

 オンライン教室は新型コロナでも運動が途絶えないように白井・具志堅ジムの会員向けに7月から開始。ジム閉鎖後に8月から門戸を広げた。江藤が引退を考え始めて練習が遠のいた時期、「元気がでなくなった。日々動かないといけない」と運動の大切さを痛感したことが背景にある。気軽に参加できる利点からコロナ収束後も続けていくつもりだ。

 オンライン教室と並行して、今後はスタジオで直接指導する予定もある。ゆくゆくは自らのジムを持つ夢がある。具志堅用高氏に育ててもらった思いが強く「アットホームで大好きなジムだった。同じようなジムをつくれたらなあ」と思い描く。

 ジムは月25回程度で開催予定。キャンペーン期間は入会費無料。無料体験も実施している。申し込みはhttps://kokisyokai.amebaownd.com/から。

(古川峻)