沖縄市の道ジュネー中止相次ぐ 各青年会、新型コロナを考慮


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エイサー(資料写真)

 【沖縄】新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言の延長を受け、沖縄市内の各青年会によるエイサーの道ジュネーの中止決定が相次いでいる。市青年団協議会によると、15日までに半数以上の青年会が中止を決めた。

 エイサーには先祖供養の意味があり、旧盆の道ジュネーは地域の伝統文化として根付いている。青年団協議会と市自治会長協議会、沖縄署などの関係者らは6月末に会合を開き、道ジュネーの実施に向けて協議した。青年団協議会は、保健師の指導の下で、練習時や道ジュネーの際に感染拡大を防ぐガイドラインを策定し、各青年会に周知。実施の判断は各自治会に委ねている。

 旧盆のウンケーに当たる31日は、現状では緊急事態宣言の解除後になるため、実施を検討している団体もある。実施する場合も短時間で行い、踊る場所を制限するなど配慮する。地域外からの見学を避けるため実施の判断は非公表とし、地域住民には玄関先で見学するよう呼び掛けている。青年団協議会の神里興常会長は「地域を守るため中止を判断する団体もあるが、別の形で地域に貢献していきたい」と話す。自治会長協議会の當山全克会長は「地域住民でも賛否が分かれている。伝統行事だが地域の理解を得ることが前提で、正解は見いだせない」と気をもんだ。