FC琉球、猛追ドロー 上原がヘッド2発「狙い通り」 栃木に2-2


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 サッカー明治安田J2の第13節は19日、各地で行われ、FC琉球は沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで栃木SCと戦い、2―2で引き分けた。3勝5敗5分けで勝ち点14。順位は18位のまま。ホーム初勝利は持ち越しとなった。

 次節は23日午後6時から、新潟市のデンカビッグスワンスタジアムでアルビレックス新潟と戦う。

FC琉球―栃木SC 後半、相手ディフェンスを振り切りヘディングで同点ゴールを決める琉球の上原慎也(中央)=19日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム(新里圭蔵撮影)

◆小泉投入で息吹き返す

 前半はシュート2本と攻めあぐねたが、後半から出場した小泉佳穂がボランチの起点となりパスのテンポを上げた。するとチームは血が通ったように連動し始めた。0―1で追い掛ける中、ゴールを決めるフィニッシャーとして役割を果たしたのは上原慎也だった。

 後半29分に途中出場した1分後。田中恵太がボールを持つと、上原は敵の守備ラインが下がっていないことを確認。田中に目線を送り、ロングパスを上げさせた。守備の裏に走る上原はDFと競り合いながらもGK前に落ちたボールを頭で触り、軌道を変えてゴールを決めた。「瞬間的に恵太と息が合った」と振り返った。

 その後カウンターで再び失点するが、後半42分には沼田圭悟の左からのクロスを再び頭で決め、追い付いた。今季最初のゴールも沼田のクロスからで「何度も練習していた」と狙い通りだった。

 過密日程の連戦で疲労が残る中、チームは交代枠を使い切り疲労を補いながら全員でプレーしていた。2得点の活躍でチームを勢い付けた上原は「連戦最後の次の試合を勝利で乗り切ったらチームとしても個人としても強くなる」と次戦へと気持ちを切り替えた。 (古川峻)

◆勝ちたかった

 樋口靖洋監督(琉球)の話 勝ち切りたかった。予想通りボールを長く持ちながら、じれずにいかに崩すかという展開だった。ボール支配率が高かっただけに、勝たないといけなかった。アウェーでは3連勝しているので、しっかり勝って帰ってきたい。

◆食らいつけた

 田坂和昭監督(栃木)の話 非常にタフな試合になると予想していた。最後まで食らいついて勝ち点1を取った。得点の形は狙い通りだった。前からプレッシャーを掛けるわれわれのスタイルができた。後半は疲れが出たが、湿度の高い中でよくやってくれた。


(1)タピスタ
琉 球 3勝5分け5敗(14)
 2ー2(0―1,2―1)
栃 木 5勝4分け4敗(19)
▽得点者 【琉】 上原慎2(3)【栃】 榊(2)韓勇太(1)

 【評】前半は栃木の積極的な圧力からパスミスが多くなり、カウンターで失点。後半、積極的な攻撃へと流れが変わり、交代したFWの上原慎也が結果を残した。縦のロングパスを頭で得点。失点後も、上原が左からのクロスを再び頭で決め同点に追い付いた。