浦添市、民港でリゾート計画 那覇軍港北側案合意 振興にも課題山積


この記事を書いた人 Avatar photo 宮里 努

 浦添市の那覇港浦添ふ頭地区への移設が決まっている那覇軍港は米陸軍、海軍、空軍、海兵隊の貨物などの積み降ろしなどで使用されてきた。那覇空港にほど近く、那覇市は跡地をウオーターフロント都市として整備する計画を持つ。受け入れる側の浦添市は浦添ふ頭地区民港部分で国際的なリゾート開発を求めている。

 那覇軍港の浦添移設を巡っては、2001年に当時の儀間光男浦添市長が軍港の受け入れと引き替えに、浦添ふ頭の民港部分の開発を求めた経緯がある。

 03年に策定された後、一部の見直しなどもあった現行の港湾計画では、浦添ふ頭地区には人工ビーチを備えたコースタルリゾートの整備などが計画されている。ただ現行案で軍港の移設先とされている場所は、リゾート地区と近接しているなどの課題もある。

 港湾計画は10~15年ほどの将来を見据えて策定される。民港の計画とは別に議論されるが、軍港の正式な位置や形状も今後検討されることになる。関係者によると、民港の配置を検討する上で、軍港の位置が全く考慮されないということはないという。

 現在、「浦添ふ頭地区調整検討会議」で、新たな港湾計画策定に向けた議論が進められている。年度内にも民港部分の方向性が示される予定だ。防衛省の資料によると、07~19年度までに、浦添市に交付された再編交付金の合計額は14億5200万円となっている。

那覇軍港の移設予定地=15日正午ごろ、浦添市西洲