玉城知事「那覇軍港の浦添移設、円滑に」 那覇港組合議会で質疑相次ぐ


この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
那覇軍港=2020年8月

 那覇港管理組合議会(議長・島尻忠明県議)の8月定例会が25日、4日間の会期で始まった。初日の一般質問では、米軍那覇港湾施設(那覇軍港)の浦添市移設問題に質疑が集中し、管理組合で管理者を務める玉城デニー知事を追及する質問も目立った。一方、組合側は「軍港移設は組合の所管外だ」と述べ、明確な答弁を避けた。

 軍港の移設について見解を問われた玉城知事は「民港の港湾計画との整合性を図りつつ、円滑な移設が進められるよう移設協議会で調整を行う」と述べるにとどめた。

 一方、昨年5月に開業した那覇港総合物流センターの集荷実績について田原武文常勤副管理者は、今年3月までで9万1789トンに上り達成状況は約118%だったと明らかにした。付加価値を付けた荷物の量を示す創貨量も4973トンで計画の約110%だった。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、今年4~6月の取扱貨物量は前年同月比の概算値で3カ月続けて減少した。クルーズ船寄港も今年333回の予約があったが、キャンセルが相次いだ。2月までの寄港は19回にとどまり、3月以降は寄港していない。

 今年4~7月の岸壁などの使用料収入は前年同期比13・4%減の約4億1370万円だった。

 25日の議会で組合は本年度一般会計補正予算案(補正額536万円減)と特別会計補正予算案(補正額9420万円)も提出した。