沖縄の緊急事態1週間延長 旧盆を警戒 新規感染は43人【8月29日朝】


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記者会見する玉城デニー知事(左)=28日午後、県庁

 玉城デニー知事は28日、新型コロナウイルスの感染拡大を抑え、医療現場の逼迫(ひっぱく)状況の改善を図るため、県独自の緊急事態宣言を9月5日まで1週間延長すると発表した。無症状の濃厚接触者へのPCR検査も再開し、この間に医療提供体制拡充と感染拡大防止策の強化に取り組む。旧盆期間を含む5日まで警戒を続けながら、感染の収まりを見極める「警戒監視期間」とする。県の警戒レベルは第4段階の「感染蔓延(まんえん)期」から第3段階の「感染流行期」に引き下げた。

 玉城知事は「我々は8月16日辺りが(感染の)ピークで指標は改善されていくと捉えていたが、16日を過ぎてもまだ予断を許さない状況が続いている。医療現場は逼迫の状況にあるので何とか救いたい」と延長の理由を説明した。高齢者は重症化リスクが高いため、旧盆で祖父母との面会を控えるよう呼び掛けた。

 県全域を対象に不要不急の外出自粛を「お願いする」とし、県をまたぐ往来は慎重な対応を求めた。買い物は原則1人で、会食や会合など人が集まる場所への外出は控え、集まる場合も少人数にして、対面に座らないなどの感染予防策を要請した。繁華街などへの外出を控え、夜10時以降の外出は極力控えること、濃厚接触者はPCR検査で陰性でも2週間は健康観察とするよう求めた。

 県が発表した28日の新規感染者は43人。このうち70代以上が10人。感染経路が判明していない「調査中」は35人。接触確認アプリ「COCOA」の通知から検査で陽性判明した人が今週3人いたとし、アプリの導入を呼び掛けた。米軍関係は嘉手納基地1人、キャンプ瑞慶覧7人、キャンプ・コートニー2人、キャンプ・シュワブ1人の計11人。県内累計感染者は2056人。米軍累計感染者は383人。