社会人野球の第91回都市対抗大会県予選第4日は29日、沖縄市のコザしんきんスタジアムで第1代表決定トーナメントの決勝を行い、沖縄電力が6―1でエナジックに勝利し、代表権を獲得した。同日には第2代表決定(敗者復活)トーナメントの準決勝も行われ、シンバネットワークアーマンズBBCが5―3でビッグ開発BBCに競り勝った。30日にはエナジックとシンバネットワークアーマンズBBCが第2代表を懸けて同スタジアムで対戦する。沖縄電力と第2代表は10月10~16日に宮崎県で開催される九州予選に出場する。
◇ルーキー山城好投 6回を5安打1失点
序盤の得点機を広げてビッグイニングとした沖縄電力がエナジックの追い上げを許さず、6―1で第1代表の切符を手にした。
大量リードをもらった先発の右腕・山城悠輔が6回を5安打1失点、2四死球と好投し、ゲームをつくった。今春から加入した山城は制球力の良さを生かし、打たせて取るピッチングでアウトを積み重ねた。四回まではいずれも打者3人で抑え、得点圏に進ませない。
打者のスイングや細かな動きに合わせ、100~140キロ台と大きく緩急を付けた配球でカウントを有利にしていった。
大学時はリリーフ起用が多かったというが、今大会は2試合連続で先発起用。古謝景義監督は「新人だが、落ち着いた投球で制球も良い。とても安定している」と信頼を置く。山城の好投に野手陣も堅守で応える。四つの併殺で投手陣をもり立てた。
攻めては二回に最初の走者を出すと、1死一、二塁として7番・金城秀一郎が中越えの大きな適時二塁打で先制。我如古剛瑠の本塁打も飛び出し、一挙5得点で主導権を握った。この日、3安打2打点とバットで貢献した金城は「新型コロナで今年の大会は現時点で都市対抗だけ。一球も無駄にしたくない気持ちが結果につながった」と語り、続く九州予選での活躍を強く誓った。
(上江洲真梨子)