台風9号、まもなく猛烈な風と雨 過去最大級の高潮3.5メートル【8月31日午後6時】


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午後5時20分現在の気象衛星ひまわりの写真。沖縄本島と宮古島の間に台風の目がはっきり見える

 大型で強い台風9号は31日15時現在、那覇市の南約220キロにあって1時間におよそ35キロの速さで北北西へ進んでいる。中心の気圧は955ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は40メートル、最大瞬間風速は60メートルで、中心から半径150キロ以内は風速25メートル以上の暴風となっている。

 台風は9月1日未明から明け方にかけて非常に強い勢力で沖縄本島地方にかなり接近し、最も接近する1日未明から明け方にかけて、久米島を中心に最大風速50メートル、最大瞬間風速70メートルの猛烈な風が吹く見込み。沖縄地方全域で多い所で1時間に80ミリの猛烈な雨が予想されるほか、台風の接近と大潮の時期が重なるため、本島中南部では過去最大級の高潮となる恐れがある。沖縄気象台は、風が強まる前に頑丈な建物に移動し屋内では窓から離れるほか、海岸や河口付近での高潮による浸水や冠水に厳重に警戒するよう呼び掛けている。

 1時間に80ミリ以上の雨は「猛烈な雨」とされ、息苦しくなるような圧迫感があるとされる。風速70メートルは時速では約250キロにあたる。沖縄気象台などは、一部家屋で倒壊の恐れもあるとして、命を守る行動を取るよう呼びかけている。

 本島地方は31日夜の初め頃から1日夜遅くまで長時間にわたる暴風となりそうだ。31日18時から1日18時までの24時間に予想される雨量は多い所で沖縄本島地方は400ミリ、宮古島地方は200ミリ。

 高潮に注意・警戒が必要な期間と予想される最高潮位(標高)は、沖縄本島地方は31日夕方から夜遅くに2・0メートル、1日午前中に3・5メートル、1日夕方から夜遅くに2・0メートル。宮古島地方と大東島地方でも1日にかけて潮位が高くなる見込み。