動画でつづる「自分史」 ブランディング活用も 需要見込みサービス開始


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動画で自分史を残すサービスを始めた真栄城正さん=8月28日、豊見城市豊崎

 映像、動画制作に携わってきた自分史活用アドバイザーの真栄城正氏(61)が、「自分史」を動画で残すサービスを始めた。文字で書き表した出版物として自身の歩みを残すのが一般的だが、沖縄県外では動画自分史の認知度が高まっており、県内でも今後利用が増えていくと予想される。真栄城氏は「元気な姿を残しておくことで、本にするよりも家族や友人に喜ばれる」と話す。

 真栄城氏は、約20年間テレビCMやプロモーションビデオ、短編映画などの制作に携わってきた。平山印刷(現ヒラヤマ)で営業として自分史の作成を受注した経験もある。

 2019年に自分史活用推進協議会の認定する自分史活用アドバイザーの資格を得た。「MARCY」名義でブログやツイッターを通じて、自分史について発信している。

 真栄城氏は「自分史を編集することで自分の努力を再評価でき、自尊心を高めることにもつながる。最近は若い人がセルフブランディングに自分史動画を使うケースも増えている」と話す。

 自分史動画は、出生から進学、結婚などの人生の各段階を追って作る時系列型と、時期やトピックを絞って作るテーマ型がある。事前にヒアリングシートに記入して人生の年表を作成するほか、節目のイベントなどを絞り、インタビューして15分程度の映像にまとめる。オプションでナレーションや資料映像挿入などの要望にも対応する。

 真栄城氏は、那覇無線局に勤めていた父・正英さんが沖縄戦の体験を証言したNHKの番組を見て、衝撃を受けたという。「沖縄では父と同じように、戦争体験を元気なうちに記録しておきたいという人もいると思う。元気な姿でメッセージを残すことは意義がある」と呼び掛けた。

 スタンダードプランは15万円(税別)。自分の好きな内容で短編映画を作り、映画館で上映会をするサービスも基本料金200万円(同)で開始する。問い合わせは真栄城氏(電話)090(2710)9449。