台風9号なお発達、沖縄の暴風やまず 60メートルの風に警戒 最接近は越える【9月1日昼】


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台風9号による倒木=1日、浦添市沢岻

 大型で非常に強い台風9号は、1日午前9時には沖縄県の久米の北西約110キロにあって、1時間におよそ20キロの速さで北北西へ進んでいる。沖縄本島地方では台風の最接近は過ぎたが、引き続き暴風となっており、一部の住宅が倒壊する恐れもある猛烈な風が吹くところがある。沖縄気象台では1日夜の初め頃まで暴風に厳重に警戒して引き続き外出はせず、河川や用水路の見回りをしないよう呼び掛けている。

 午前9時現在、台風の中心気圧は935ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は50メートル、最大瞬間風速は70メートルで、中心から半径200キロ以内は風速25メートル以上の暴風となっている。非常に強い勢力を維持したまま東シナ海を北上する見込み。

 1日に予測される本島地方の最大風速は40メートル、最大瞬間風速は60メートル。本島地方と先島諸島では多いところで1時間に50ミリの非常に激しい雨が降る見込みで、土砂災害や河川の増水、氾濫に警戒が必要だ。

 沿岸海域はうねりを伴い本島地方は猛烈にしけている。沖縄気象台では本島地方は2日夕方まで、先島諸島は1日夜遅くまで、大東島地方は1日夕方まで、うねりを伴う高波に厳重な警戒を呼び掛けている。

 台風の接近と大潮の時期が重なっており、沖縄地方は2日にかけて潮位が高くなる見込み。高潮に注意・警戒が必要な期間と予想される最高潮位(標高)は本島地方で1日昼前に2・0メートル、1日夕方から夜遅くに2・0メートルなどとなっている。

 沖縄電力は1日午前10時現在、今帰仁村、うるま市、名護市などで3万1910戸が停電していると発表した。被害状況を確認して遠隔操作での復旧作業を始め、風雨が収まった地域から本格的な作業を行う。午前2時には3万7760戸が停電していた。【琉球新報電子版】