感謝を込めて全品100円 沖縄県庁食堂「南天」惜しまれ閉店 最終日に行列


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最終日でにぎわいを見せる南天の店内=31日正午すぎ、県庁地下1階

 沖縄県庁地下の食堂「南天」が31日、閉店した。沖縄そばなど定番メニューを低価格で提供し、県知事から周辺の学生まで多くの県民に親しまれたが、新型コロナウイルスの影響で来店客が減少。30年の歴史に幕を下ろした。最終日の31日は利用者への感謝の気持ちを込めて、全メニューを100円で提供した。「すごく残念だ」。閉店を惜しむマスク姿の来店客が列を作った。

 南天は1990年2月、現在の県庁舎が完成してすぐに開店した。県職員の福利厚生施設として、栄養バランスを考慮しながら低価格のメニューをそろえた。

 最終日の31日は日替わり定食や沖縄そば、カレーライスなど全て100円で提供した。近くの企業で働く樋口竜也さん(56)は「よく利用していたので、すごく残念だ」と惜しんだ。

 運営するオーディフホールディングスの村野勝子社長は「皆さまに利用していただき感謝の気持ちでいっぱいだ」と語った。