「オンライン母親学校」沖縄の助産師がウェブ講座 産前・産後の悩み、孤立するママ励ます


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オンラインで「ママ座談会」に参加した親子と、育児の悩みについて助言する助産師=8月17日(提供)

 沖縄県内で助産院を開業する助産師が今年4月に立ち上げた講座「オンライン母親学級」が好評だ。助産師らが講師となり、オンラインで産前・産後の母親や家族をサポートしている。

 8月17日、育児の悩みや困り事などを助産師に相談できる「ママ座談会」を初開催した。参加者は「コロナがなければ、継続的に相談できる助産師さんに出会うことができなかった」「『ひとりじゃない、私たちがいるから』という助産師さんの言葉が陣痛の時に支えになった」などと胸の内を明かした。

 参加者は、生後3週間から生後3カ月までの赤ちゃんを持つ母親5人。「母乳は足りているのか」「沐浴(もくよく)からお風呂に切り替える時期はいつか」などの育児の悩みや相談に、助産師のよしざわさなえさん、橋本恵里子さん、座喜味綾乃さんの3人がアドバイスした。参加者の経験談も交えて情報も共有した。

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴う影響で、病院や市町村で行われる母親・両親学級が開催されず、立ち合い出産や家族との面会にも制限がある中で、参加者はオンライン講座を受講した心境についても語った。

 「受講する前は不安な気持ちと焦りがあったが、助産師さんの励ましの言葉で前向きになれた」「何が正しいのか分からず相談する人がいなかったが、講座を通して同じ悩みを持つママたちとも会えて勇気をもらった。コロナが収束したらみんなで会いたい」などと語った。

 助産師のよしざわさんは「市町村が新生児訪問を自粛する中、孤立するママを救いたい。私たちがいるから心配しないで、ひとりで悩まないでほしい。今後もオンラインで気軽におしゃべりできる場をつくり、ママ同士のつながりもつくっていきたい」と話した。

 オンライン講座の詳細や申し込みのリンク先はhttps://www.uchina-josansi.com/
 (中川廣江通信員)