<識者談話>普天間泡消火剤流出 原田浩二氏 過去にも汚染、裏付けた


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原田浩二

 国と県、米軍の分析結果では、排水路周辺の土壌におけるPFOSとPFOAの合計値が高い。米軍の最大値は1グラム当たり38・2ナノグラムで、昨年私たちが調査した宜野湾市大山の土壌平均同11・4ナノグラムより高くなっている。

 土壌は長期的な汚染を示すので、これだけの値が出たのは、過去の汚染を示しているとしか言いようがない。格納庫より排水路周辺で消火訓練などをしてきたのではないか。土壌と地下に泡消火剤をため込み、周辺にその影響がじわじわと出ているとみられる。

 普天間飛行場の下流にある大山より高い値が出たのは、その汚染源に近づいたということだ。国や関係機関は、河川などへの影響を継続して調べるべきだ。

 米軍は「米国で土壌改良が必要なレベルよりはるかに低い結果が示された」と述べているが、その根拠を示しておらず説明になっていない。そもそもなぜ泡消火剤にPFOSやPFOAが含まれているのか、理由も明らかにしないといけない。

(環境衛生学)