中途採用中止、2割超 リージョナルキャリア沖縄調査 県内、コロナで意欲減


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 Uターン、Iターン転職を支援するリージョナルキャリア沖縄(運営会社レキサン、島村賢太代表)は、中途採用に関する県内企業へのアンケート結果を発表した。今後の採用見通しについて「採用をストップする」と回答した企業が21・1%に上り、全国平均9・7%の倍以上になった。島村代表は「新型コロナウイルス感染症の影響は大きく、観光業を含むサービス業は採用意欲がさらに減退していると予測される」と話した。

 調査は、リージョナルキャリア沖縄に有料で求人依頼を出している企業約230社を対象に行い、38社の回答を得た。全国のアンケートは地方都市の939社が回答した。

 県内企業で「採用数を増やす」と回答したのは5・3%(全国7・0%)、「同数の採用を続ける」は47・4%(同50・9%)と、半数超の企業が採用を維持する方針を示した。「採用数を減らす」という回答は全国と同じ10・5%だった。

 業種別では、観光業を含むサービス業で「同数」と「ストップ」がともに37・5%だった。IT・通信では「増やす」が5・6%、「同数」が55・6%、建設・不動産は「同数」が75%となった。

 「採用数を減らす」あるいは「採用をストップする」理由は、「稼働率、売り上げの減少」(サービス業)、「コロナ影響の対応が長期化している」(IT)など、事業の縮小や縮小する見通しを受けて採用に慎重な姿勢の企業が多かった。

 島村代表は「ITはテレワークなど新しいビジネス需要が出てきて採用意欲も高いが、観光を含むサービス業は落ち込みが厳しい。今後は、新卒採用から即戦力を求めた中途採用にシフトする企業も増えるのではないか」と話した。