最大558人が避難し5100戸で停電 台風10号の影響で各地に被害


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 大東島地方や沖縄本島地方に接近した台風10号の影響で、沖縄県は7日、住宅の一部損壊1件、住宅以外の建物の一部損壊が8件発生するなどの被害があったと発表した。

避難所で夜を明かした避難者=5日、 南大東島の村多目的交流センター

 大東島地方は約31時間半、暴風警報が発表された。県内全域で最大558人が避難した。停電は6日正午現在で最大5100戸だった。

 台風10号によるけが人はいなかった。避難所は県内33市町村に108カ所設置された。新型コロナウイルスの感染対策として、各市町村では間仕切りなどの対策が取られた。1自治体で発熱者の避難が確認され、他の避難者と接触しないよう別室に案内された。最終的には平熱まで下がったという。

 住宅被害は南大東村で窓が破損する被害が1件。住宅以外の8件の被害は、北大東村で空港のシャッターや倉庫屋根の破損など5件、南大東村で倉庫の屋根が破損するなど2件、恩納村でも倉庫屋根の一部損壊が1件だった。

 沖縄電力によると、7日午後3時5分までに高圧配電線路の復旧作業を全て終えた。一部、家庭への引き込み線の断線などで停電している部分は引き続き復旧作業を行うという。

 停電の影響で北大東村では5日午前11時以降は風速や雨量の観測ができなかった。

 沖縄旅客船協会によると、海の便は7日、沖縄本島と離島を結ぶ45便が欠航した。8日は多くが早朝に運航を判断するという。