【北部】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設工事で、辺野古崎西側の「埋め立て区域(2)」の約半分が土砂投入を終えていることが市民団体の分析で分かった。辺野古崎東側の大浦湾では軟弱地盤の存在などが指摘され、埋め立て工事の見通しは立っていないが、西側の埋め立て区域は工事が進んでいる。
沖縄防衛局によると、7月末時点で「区域(2)」は約4割の埋め立てが完了し、隣接する「区域(2)―1」は約9割が埋まっていた。防衛局は2018年12月に「区域(2)―1」、19年3月に「区域(2)」の埋め立てにそれぞれ着手していた。
画像の撮影と分析は米軍基地などを小型無人機(ドローン)で監視している「沖縄ドローンプロジェクト」が実施した。画像を基に埋め立てられている範囲を図面と照合したところ、同区域の護岸を除く約31・34ヘクタールのうち約51%に当たる約16・16ヘクタールが埋められた。
同プロジェクトの奥間政則さんは「『埋め立ての進捗(しんちょく)は2%』と強調されるが、護岸で締め切られた区域は約半分が埋まっている現状に気付いてほしい」と訴えた。一方で「既に埋め立てられている部分でも、土砂は規定の高さに達していないとみられる」と分析した。
米軍キャンプ・シュワブは6日からドローン規制法の対象となり、基地とその周辺300メートルでのドローン飛行には基地司令官の同意などが必要となった。