共同通信那覇支局長に儀間さん 沖縄出身で初


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 琉球新報社
共同通信社那覇支局長に就任した儀間朝浩さん=8日、那覇市泉崎の琉球新報社

 国内外の新聞社やテレビ局などにニュースを配信する共同通信社の那覇支局長に南城市知念出身の儀間朝浩さん(60)が8月28日付で就任した。同社の那覇支局長に県出身者が就任したのは初めて。イラク戦争で従軍取材経験のある儀間さんは「辺野古など米軍基地問題を本土の人に伝えるにはどうすればいいか。新しい視点で考えたい」と抱負を語った。

 琉球大を卒業後、共同通信社に入社。各地方支局の記者を経て、1993年から外信部に配属され、ニューヨーク支局、イスラマバード支局など、海外4支局で通算8年ほど勤務した。ニューヨーク支局員として配属された5日後にはペルーで起きた日本大使公邸人質事件を取材した。

 イスラマバード支局長になると、アフガン戦争やイラク戦争を取材した。イラク戦争では米軍に従軍し、バグダッドで銃撃戦も目の当たりにした。当時の琉球新報紙面でも「従軍邦人記者初の首都入り」「県出身儀間記者イラクを出国」などと儀間さんの動きを伝えていた。

 那覇支局勤務は十数年前から希望していた。直近まで編集局次長を務めており、定年間際で願いがかなった。那覇支局は今年でちょうど開設60周年。新型コロナウイルスの影響で今年は記念行事ができないが「来年はぜひやりたい」と笑顔を見せた。