沖縄の不正薬物密輸 押収量88%減、2キロ 国際線欠航が影響


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  沖縄地区税関は9日、2020年上半期(1~6月)に県内の空港や港などで摘発した不正薬物が前年同期比38%減の16件、押収量は同88%減の約2・1キロだったと発表した。覚醒剤や向精神薬の摘発や押収はなかった。

 不正薬物全体の摘発件数や押収量が減少したことについて、税関は新型コロナウイルス感染拡大の影響で今年2月以降、主な密輸入経路である国際線やクルーズ船の欠航が続いていることが要因の一つだと分析した。不正薬物の摘発は全国的にも減少傾向にあるという。

 航空旅客などによる不正薬物密輸入の摘発は前年同期の13件から5件に減少した。国際郵便物を利用した密輸入は今年上半期は11件で、前年同期の12件と大きな変化はなかった。今年上半期の大麻の摘発件数10件中8件が国際郵便物を利用した密輸入だった。

 税関の担当者は「今年は新型コロナの影響で航空便の欠航が続き、摘発件数は減少したが、国際郵便物を利用した事例も相次いだ。気を引き締めて、密輸入の取り締まりを強化していく」とした。