圧巻の“二人旅”、2位に大差 カヌー・スプリント日本選手権 當銘・大城が1000メートルV 


この記事を書いた人 Avatar photo 上里 あやめ
當銘孝仁
大城海輝

 カヌー・スプリントの日本選手権第2日は10日、石川県の小松市木場潟カヌー競技場で各種目の1000メートル決勝が行われ、男子カナディアンペア(C―2)は東京五輪予選を兼ねるアジア選手権代表の當銘孝仁(三条市スポーツ協会)大城海輝(三重県カヌー協会)組が優勝した。

 男子カナディアンシングルは永沼崚(ユアテック)が3連覇を達成。同種目にも出場した大城は4着だった。男子カヤックシングルは棚田大志(吉本整形外科・外科病院)が勝ち、4人乗りで東京五輪代表の水本圭治(チョープロ)は2位で3連覇を逃した。

 男子カヤックペアは新岡浩陽(滋賀レイクスターズ)青木瑞樹(福島・安達高)組が制した。

 

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<ハイライト>
2位に大差 東京五輪へ手応え

 

 5艇が出場した男子カナディアンペア1000メートル決勝。當銘孝仁・大城海輝組の赤いカヌーは外側5レーンに付いた。号砲とともにひときわ大きなパドルさばきで一気に抜け出す。圧巻の“二人旅”が始まった。

 パドリングのタイミングを合わせて一かきごとに加速し、後続をぐんぐん引き離していく。「出来は全体的に悪くなかった」(當銘)と大差でゴールし、タイムは2位を15秒以上引き離す3分38秒912。国内トップの実力を示したが、他のペアは学生も多く、大城は「うれしさはそこまでない」と淡々と語った。

 ちょうど競い合えるタイムというカヤックのシングル陣と6月から練習を共にしてきた。昨年10月の国体以来の公式戦だったが、日常的に競争を重ねてきたことで、當銘は「試合感が鈍ることはなかった」と手応えをつかんだ様子。一方「中盤やラストでもっと加速したかった」と課題も残した。

 来春のアジア選手権が次の試合だ。1位になれば東京五輪の出場枠を獲得する。

 さらなる成長を求める大城は「まだ足りない部分が多い。技術、体の強さを含め全体的に伸ばしたい」と飛躍を誓った。