「密」避け、学生300人が就活 沖縄県内建設57社が説明会


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各企業の担当者の説明を聞く学生たち=11日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンター

 2021年3月卒の学生を対象とした建設産業合同企業説明会2020(県建設業協会、県建設産業団体連合会主催)が11日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターであった=写真。県内の建設関連企業57社、県内の高校生、専門学校生など約300人が参加した。

 例年は6月に開催しているが、今年は新型コロナウイルス感染症の拡大で6月開催は見送った。コロナの影響で企業訪問などが制限されて企業と生徒の接触機会が減るなど、就職活動への不安の声が学校や生徒からあったため、感染対策を講じた上で、開催した。

 各企業のブースは広めに距離が取られ、担当者はフェースシールドやマスクをして仕事内容や求める人材などを説明していた。声を発することを避けるため、生徒1人1人にタブレットとイヤホンを使って説明する企業もあった。

 サイ・テク・カレッジ那覇2年の瀬長穂乃佳さん(20)は「沖縄の企業の情報が今まで全然入ってこなかったので、今日詳しく聞けて、インターンをすることも決まった」と気を引き締めていた。

 会場には22年3月に卒業となる高校2年生の姿もあった。沖縄工業高2年の寺浦隼矢さん(16)は「本当なら今頃はインターンシップだが、今年はない。会社の雰囲気を知る貴重な機会になった」と述べた。

 同校の新垣直人教諭は「生徒は資料でしか会社の情報を得ることができなかった。イメージだけで会社を選ぶとミスマッチにつながる恐れがあり、担当者から説明を聞ける機会はありがたい。生徒たちも少し安心したと思う」と話した。

 高卒者の採用試験は10月16日に解禁される。その前に企業訪問も始まる。仲本工業(沖縄市)の吉野咲枝人事係長は「今までは10~20人の大人数で受けていたが、感染防止のため1対1の対応となっている。丁寧に伝えることができるメリットもあるので、説明会から会社見学にうまくつなげたい」と意気込んだ。