<識者談話・タイムス社員給付金不正> 大谷昭宏氏 県民への責任自覚し徹底検証を


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大谷 昭宏さん(ジャーナリスト)

 税金の使い道を厳しく監視する報道機関は血税から出された給付金や貸付金の重みを痛切に自覚すべきであり、詐取に手を染めるなどあり得ない。一般国民以上に厳しい目で見られる。

 今日は新しい自民党総裁が選出された日だ。菅氏は安倍首相の方針を継承するとしており、沖縄では新たな闘いが始まる。勇気を持って報道するには権力に弱みを握られてはならない。権力は記者以外にも目を光らせており、全社員が自覚して脇を締めなければならない。

 沖縄では本島を中心に沖縄タイムス、琉球新報が大きなシェアを占めている。それだけ県民への責任は重く、ペンが鈍れば読者を裏切ることになる。それを自覚しているはずなのにこのようなことが起きた。検証委員会での徹底的な検証を固唾(かたず)をのんで見守っている。