「世界王者誕生の夢諦めない」 コロナで苦境の沖縄ワールドリング、資金募る


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沖縄ワールドリング注目株のプロボクサー福永輝(中央)と、同ジムの中真光石会長(左から2人目)ら(沖縄ワールドリング提供)

 新型コロナウイルスの影響で自粛や感染症対策などが続き、沖縄県内のスポーツジムも苦境に陥っている。そんな中、北谷町のボクシングジム「沖縄ワールドリング」が、運営資金や選手の大会派遣費用などを募るクラウドファンディングを今月29日まで行っている。目標金額は300万円。

 1993年に設立され、元東洋太平洋スーパーバンタム級王者で世界戦に3度挑戦した仲里繁さんらを輩出するなど多くのランカー育成に励んできた。

 初代会長の故・中真茂さんの遺志を継ぎ、現在は息子の光石さんが会長を務める。新型コロナの影響で、同ジムも5~6月は自粛を強いられ、収益となる新規会員募集やプロの試合なども限定的となっているという。

 プロ選手3人のほかにも有望選手を抱えるが、全国規模の大会は県外開催が多く、出場には選手の派遣費用も重くのし掛かっているという。中真会長は「小さな島から世界王者誕生への夢を諦めたくない一心でプロジェクトを立ち上げた。沖縄から挑戦をし続けたい」と語る。

 クラウドファンディングは、サイト「CAMPFIRE」で受け付けており、8000円から可能。支援金に応じマンツーマン指導やジムの1日貸し切り特典なども用意した。中真会長は「伝統あるジムを守りたい。ぜひ支援をお願いしたい」と呼び掛けた。