豊漁豊作を願い海神祭 コロナで規模縮小 沖縄・伊平屋


社会
この記事を書いた人 Avatar photo 大城 誠二
フナウクイの儀式をする田名サーとハンズナーら=4日、伊平屋村田名の田名屋(神庭)

 【伊平屋】伊平屋村田名で、アカグチ(海神)を迎え豊作・豊漁を祈願する神送りの伝統祭事ウンジャミ(海神祭)が旧暦7月17日にあたる4日、規模を縮小して執り行われた。

 例年は、田名屋と呼ばれる神庭(あしゃぎ)でお祈りと「フナウクイ」(舟送り)の儀式、マジキナのハンタ(通称ハナシチ)でお別れの儀式、アカシ海岸へ移動し、ナートゥンチビ御嶽に向かって手を合わせ拝み、神送りを行う祭事だが、今回のウンジャミは新型コロナウイルス感染症予防の観点から、神庭の儀式のみを執り行った。
 午前の部では、白装束に身を包んだハンズナーと呼ばれる神女ら4人(もともとは20人)が神庭で祈願、神々を歓待した。神庭前の布を張った舟型の囲いに立って「メーヌカー」の掛け声とともに、「オー」と呼ばれるダンチクの葉で舟をこぐ「フナウクイ」の儀式を行った。
 午後の部では、田名サーの國吉眞安さんが中心となり、テルクグチを詠み、ハンズナーらと共に田名屋の拝殿へお祈りをし、儀式を終えた。 (譜久村美波通信員)