CO2の吸収量、排出量の1.3% 沖縄県が初推計 2018年度


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沖縄県庁

 沖縄県環境部は17日までに、森林などによる県内の温室効果ガス吸収量を初めて推計した。2018年度は森林や農地の土壌、都市緑化などで16.2万トンの二酸化炭素が吸収されたと算出した。一方、18年度の県内の二酸化炭素排出量は1258万トンだったと推計した。吸収された二酸化炭素は、排出量のわずか1.3%にとどまる。那覇市内で17日に開かれた県地球温暖化対策実行計画協議会で算出した値を公表した。

 県が算出した二酸化炭素の県内吸収量は、13年度が17.1万トン。その後は15万~16万トン程度で横ばいにある。

 直近の推計値がある18年度は森林による吸収が8.2万トン、農地の土壌による吸収が6.5万トン、都市緑化が1.5万トンだった。

 二酸化炭素の排出量は「基準年度」と位置付ける13年度で1277万トンだった。18年度は基準年より19万トン少ない1258万トンだったが、県は排出削減の対策がなされない場合は「中期目標年度」の30年度には1323万トンに増え、「長期目標年度」の50年度には1395万トンまで増えると推計している。

 この日の委員会では、中期目標の30年度には基準年度より26%少ない945万トンまで排出量を削減し、50年度には実質ゼロとする、「脱炭素社会」の実現を目指すとした目標を説明した。県は次期温暖化対策実行計画を年度内に取りまとめる計画。