スタンプラリー、5店舗に足を運んで豪華景品 宮古島市<コロナに負けず 地域にエール④>


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多くの参加を呼び掛ける宮古島市の長濱政治副市長(右)と市商工会議所の下地義治会頭(左)=4日、宮古島市

 宮古島市の経済を支える観光・飲食業は新型コロナウイルスで深刻な影響を受けた。5~6月の間、営業を自粛していた飲食店は7月に入って営業を再開したのもつかの間、同月29日に市内で初めて感染者が確認されると、8月4日には市内飲食店でクラスターが発生し、再び営業自粛に追い込まれた。

 「飲食店に活気を取り戻し、地域経済の活性化を図りたい」との思いで9月7日から市が始めたのが、食べて集めて応募する「Go!5フードラリー」事業だ。地方創生臨時交付金から予算3500万円を充て、飲食業界を支援するとともに小売業や卸売業などへの二次的波及効果を高めて市の経済活動サイクルの再起動を図る。

 事業に登録した飲食店などを利用した際に、スタンプカードに押印してもらうだけで誰でも気軽に参加できる。五つの異なるスタンプを集めて応募すると抽選で大型テレビやリゾートホテル宿泊券が当たる。

 来年2月21日まで実施し、市は参加約2万人で最大10億円の経済効果を見込む。景品は毎月300人に当たる。月末で締め切り、毎月第1金曜日に抽選会を行う。景品引き替えは毎月第2土、日に市平良下里のJTAドームで行う。外れた場合も翌月に持ち越されるため事業が終了するまでチャンスがある。6カ月で計1800人に当たるという大盤振る舞いぶりだ。

 スタンプはカツオと宮古島まもる君、パーントゥ、市のキャラクター「みーや」、ピンザ(やぎ)の5種類。店舗によって一つだけ用意されている。事業の事務局を担う宮古島市商工会議所の下地義治会頭は「応募するためには5店舗に足を運ばなければいけない仕組みになっている。家族で楽しみながら店を回ってほしい。楽しみが活性化につながる」と話した。

 事業者側も消費喚起への期待は大きい。参加店舗も事業開始時の約100店から1週間で倍増し、15日時点で200店舗を超えた。長濱政治副市長は「経済を回すためにみんなで盛り上げていきたい」と力強く語った。

(佐野真慈)


Go!5フードラリー

【内容】市内飲食店を利用してスタンプを五つ集めてもらい、毎月抽選で300人に景品をプレゼントする

【期間】9月7日から来年2月21日まで

【対象】誰でも参加可能

【事業費】3500万円