4連休の沖縄観光好調「GoTo東京参加も追い風」


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 沖縄県内の新型コロナウイルス感染状況が落ち着く中で19日に始まる「シルバーウイーク」に、県内観光事業者は久々の需要回復を見込んでいる。10月から「GoToトラベル」に東京の追加が予定され、飲食店や土産店で使える「地域共通クーポン」の利用も始まることから観光復調へ期待が高まっている。

 ホテルパームロイヤルNAHA(那覇市)は、19日のプールサイドバーが満席を予定し、感染対策のため入場制限を検討するという。

 4~5割にとどまっていた客室稼働率は、連休前の18日から85%に上がっている。9月末までが宿泊期限の「那覇とまーるクーポン」を利用する県民がいることも相まって、19日以降は90%以上と高稼働だ。

 ホテルモントレ沖縄スパ&リゾート(恩納村)も19日から稼働率が90%まで伸びる予定で、従業員の出勤人数を増やして対応する。東京方面の客を除いてほぼ「GoToトラベル」の利用者だという。連休後は再び5割程度に落ち込むが、GoToキャンペーンへの東京方面の追加で回復に期待する。

 吉邑琢弥支配人は「東京追加は間違いなく追い風になる。できる感染対策はしっかりやって宿泊客を受け入れる」と話した。

 OTSレンタカーは、コロナ影響で車両数を減らしていることもあり、連休中はほぼ満車に近い状態だという。10~11月の予約が動き始めており、GoToキャンペーンに東京が追加された影響と見る。

 沖縄ツーリストの安部潤マーケティング戦略本部長は「旅行マインドが上がってきている」と期待した。

 一方、シュノーケルや体験ダイビングなどレジャーを控える動きがあるといい、予約は思うように伸びていない。

 恩納村のダイビング業の男性は「台風が終わって稼働は上がっているが、良くて(前年の)半分くらいだ」と肩を落とす。ライセンスを持ったダイバーなど常連客は増えているというが、市場の大きい一般客は少ない。10月からの地域共通クーポンの利用開始に期待をかける。