「赤土流出」解決へアイデア 「草を植え、しめ縄に」「担当者の服かっこよく」 那覇でSDGs会議


社会
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人手不足の解消などに向け、アイデアを出し合う参加者たち=18日、那覇市泉崎の琉球新報ホール

 国際社会が進めるSDGs(持続可能な開発目標)の推進を目指して県内の企業・団体が連携する「OKINAWA SDGsプロジェクト」(OSP、事務局・琉球新報社、うむさんラボ)の第2回カンファレンスが18日、那覇市の琉球新報社であった。赤土流出問題をテーマに現場の実践や課題を聞き、具体的な解決策を出そうとアイデアを出し合った。OSPで出会った企業・団体の間で新たに生まれたプロジェクトの報告もあった。

 赤土問題では、県農林水産部の照屋将行さん、農業環境コーディネーターとして糸満市の金城奨さん、恩納村の桐野龍さんが登壇した。赤土の8割は農地から流出してサンゴや漁業に被害を与えるほか、水路を埋めるなど影響の大きさを説明。赤土を流出させないため裸地に草を植え、植えた草をしめ縄など新たな商品にして農家の副収入とするなどの実践を伝えた。

 参加者は赤土対策する際の「人手確保」「資金調達」「情報発信」についてグループでアイデアを出し合った。「農業コーディネーターの服装をかっこよくして子どもや若者を活動に巻き込む」などの意見に、県の照屋さんは「行政にはないアイデアをもらった」と喜んだ。カンファレンスには、OSPのパートナー20団体とオブザーバー団体から合計約60人が参加した。