河野沖縄相きょう来県 製造業誘致「距離の壁」指摘


この記事を書いた人 Avatar photo 宮里 努
河野太郎沖縄担当相

 【東京】河野太郎沖縄担当相は18日の会見で、沖縄振興策として製造業を沖縄に誘致することについて「やはり(輸送)距離の壁は厳然としてある」と述べ、課題が多いとの認識を示した。河野氏は前日の会見でも同様の見解を示していた。衛藤晟一前沖縄担当相は製造業を伸ばす必要性を盛んに強調し、沖縄に適した製造業を模索する調査事業も始めていた中、振興を巡るスタンスの違いが垣間見えた。

 河野氏は製造業を「伸ばせるなら伸ばせばいい」としつつ、長年、振興策を講じてきたにもかかわらず県経済に占める製造業の割合が5%程度と、全国平均から大きく離れている現状を指摘した。

 一方、アジアの需要を見込んだ医療ツーリズムや情報通信、金融業など「距離を超えられるものがある。そういうものも含めてしっかり伸ばしていくことが大事だ」とした。

 製造業についても、輸送コストの課題があるとしつつ「それ(課題)を超えられるようなものがあればやっていきたい」と話した。

 19日に来県し玉城デニー知事や赤嶺昇県議会議長らと意見交換することについては「(振興について)知事がどういうアイデアをお持ちなのかをうかがってみたい」と話した。