4連休開始、沖縄県内観光地に人出戻る兆し 行楽客らはマスク姿


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沖縄美ら海水族館に続々と向かう来場者ら=19日正午ごろ、本部町の海洋博公園

 9月の4連休「シルバーウイーク」が19日、始まった。新型コロナウイルスの感染拡大を受けて客足が遠のいていた県内の観光地は普段の週末より人出が多く、マスクを着用し感染対策に配慮して外出を楽しむ家族連れや旅行客の姿が見られた。一方で、例年の連休に比べると行楽客はまだ少なく、観光地の店舗からは「とにかく早くコロナが収束してほしい」との声が聞かれた。

 本部町の海洋博公園には朝から続々と家族連れなどが訪れた。長男夫婦や孫2人と訪れた沖縄市の島袋明さん(61)は「緊急事態宣言中はなかなか外出できなかった。ようやく家族で泊まりがけで遊びに来られた」と目を細めた。「難しい問題だが、感染予防に気を付けながら沖縄の経済を回したい」と話した。

連休初日、国際通りを歩く観光客ら=19日午後、那覇市牧志(喜瀨守昭撮影)

 妻と石垣島から西表島に渡る船を待っていた関田和生さん(60)=神奈川県=は「ゴールデンウイークに来島する予定だったが、コロナの影響で宿泊先が臨時休業になったので行けなかった」と話す。「今回は何もせずゆっくりしたい。宿泊先もコロナ対策をしていると思う。安心して楽しみたい」と語った。

 3月ごろから来訪者が激減していた北谷町美浜のアメリカンビレッジでも、客足が戻りつつある。神奈川県から家族で訪れた笹本郁恵さん(31)は、緊急事態宣言が明けても自粛ムードを感じると話す。「社会経済のためにもエチケットや場所に配慮しながら外出した方が良い」と話した。

 那覇市の国際通りでは観光客が行き交う姿が見られたが、オリジナルTシャツ店で働く座波龍秦(りゅうしん)さん(25)は「少し客足が戻ってきたように感じるが、それでも大分少ない」と話す。「店を閉めればお客さんもさみしい思いをする。給付金を使ったり、地元の人向けの商品販売を始めたりして開け続けてきた。とにかく早く収束してほしい」と願った。