沖縄県高校新人陸上 男子は中部商、女子は那覇西が1600メートルリレーで栄冠


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男子1600メートルリレー決勝 中部商2走の仲村尚悟(右)が1位に躍り出て、3走金城奎紀へバトンをつなぐ=20日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアム

 陸上の県高校新人体育大会・第47回県高校新人対抗選手権最終日は20日、沖縄市のタピック県総ひやごんスタジアムで行い、男子1600メートルリレーで中部商(砂川光、仲村尚悟、金城奎紀、赤嶺翔)が3分29秒24で優勝した。同女子は那覇西(知花美波、有銘舞、新垣藍子、安里沙弥)が4分05秒26で栄冠をつかんだ。学校別の男子総合得点は中部商が70点、女子は那覇西が99点で頂点に立った。

◆仲村力走、粘る作戦ピタリ 中部商

 大会最終種目となった男子1600メートルリレー決勝。引退した各校の3年生らがスタートライン近くのスタンドに陣取り、いや応なしに盛り上がる。中部商のアンカー赤嶺翔が両手を広げてゴールすると、リレーメンバーが赤嶺を囲んで歓喜。メンバー以外とも皆で喜びを分かち合った。

優勝した中部商の(左から)砂川光、仲村尚悟、金城奎紀、赤嶺翔

 2走の仲村尚悟が力走した。優勝を狙った18日の400メートルは1人出遅れて3位。リレーでの雪辱を誓っていた。混戦状態でバトンを受けると、最初のコーナーで1位に上がる。3年生の声援に「応えたい」とさらに差を広げた。全力を出し切るようにしてバトンをつなぎ「勝利につながった」とうれしそうに話した。

 1走の砂川光からつないだ仲村までトップに立ち、金城奎紀と赤嶺が粘る作戦が当たった。砂川が「過去一番の走り」で好位置につけ、金城が「意地でも差を縮められない」と好走。疲労で納得の走りができなかった赤嶺も「仲間に助けられた」と2位と5秒差以上でゴールした。

 10月の九州大会では3分20秒を切り、決勝進出を狙う。「残り1カ月、全員でタイムを縮めていく」(金城)とそれぞれが理想の走りを追求する。
 (古川峻)


有銘 圧巻の走り/女子那覇西
 

女子1600メートルリレー決勝 那覇西2走の有銘舞から1位でバトンを受ける3走新垣藍子(左)

 女子1600メートルリレー決勝。那覇西の1走、知花美波はコーナーから直線へと快走し、エースの有銘舞に3位でバトンをつなぐ。有銘は「最初からつっこむ」と優勝した100メートルで見せたスピードを存分に発揮。トップに躍り出るとぐんぐん差を広げていった。

 続く新垣藍子も400メートル障害優勝の実力者。「思ったより遅かった」と言うが粘り強く走り切り、主将の安里沙弥へバトンをつなぐ。安里は「差が大きかったし、気持ちよく走れた」とゴール。2位に6秒以上の差をつけた。

 後半に走力が落ちる課題も残る。九州大会で4分以内、6位以上を目指す。安里は「ひたすら走り込んで筋持久力をつける」と全員で準備する。

優勝した那覇西の(左から)知花美波、有銘舞、新垣藍子、安里沙弥

高校新人陸上の女子三段跳び 普天間・宮城が自己新で優勝

女子三段跳び 10メートル93の自己ベストで優勝した宮城歌艶(普天間)

 女子三段跳びの2本目。宮城歌艶(普天間2年)は踏み切り板へ勢いそのままにホップする。「以前は身体が耐えきれない恐さがあったけど、今回は違った」と10メートル93で自己ベストを更新。成長を実感する跳躍だった。

 19日の走り幅跳びは1年生の金城七星(球陽)に敗れ優勝を逃した。三段跳びでも脅かされたが、宮城は「本職の三段跳びで負ける訳にはいかない。強気でいく」と先輩の意地を示した。

 九州大会で表彰台を目指す。今回は足首のけがのためパスも多かった。九州までに回復させて「11メートルを安定して跳びたい」と意欲を見せた。