【那覇】敬老の日を前に那覇市の繁多川自治会(新田(あらた)勇会長)は13日から17日にかけて、数え年で73歳と85歳の生年祝い、88歳の米寿、97歳のカジマヤーを迎えた会員宅を会長ら役員が訪問し、長寿を祝った。自治会オリジナルの記念品などを贈った。
例年は繁多川公民館で敬老会を開くが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のために中止し、役員らが希望した64人の対象者宅を回った。
自治会は、長寿を祈願したオリジナルの手ぬぐいや巾着袋、副会長の玉城徳正(のりまさ)さんデザインのロゴマーク入りオリジナル布マスクなど数々の記念品を手渡した。
13日にはカジマヤーを迎えた渡名喜康子さん(96)宅を訪れた。渡名喜さんは家族からプレゼントされた紅型の着物を身にまとった。当初は那覇市内のホテルで家族らがお祝いをする予定だったが、コロナの影響で中止したため、着物を披露する機会を失っていたという。今回、披露できたことを家族も喜んだ。
渡名喜さんは子ども4人、孫12人、ひ孫25人に恵まれた。約30年前に夫婦で営んでいた養豚業を引退。その後、歌三線や踊り、デイサービスの健康体操なども楽しみ、婦人会の琉舞にも参加していたという。人柄について家族は「明るくて社交的、何事にも積極的な人。それが健康の秘訣(ひけつ)ではないか」と話した。渡名喜さんは「皆さんが来てくださり、お祝いの品も頂きうれしい」と喜んだ。(中川廣江通信員)