キングスが渋谷に勝利 後半の猛追しのぎ83-76 シーズン前公開練習試合


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琉球―渋谷 第4Q、ドリブルで守備を突破し得点を狙う琉球の岸本隆一=21日、沖縄市体育館(大城直也撮影)

 プロバスケットボールBリーグ1部の琉球ゴールデンキングスは21日、サンロッカーズ渋谷と沖縄市体育館で公開練習試合の2試合目を行い、83―76で勝利した。相手の激しい守備で攻めが停滞する時間帯もあったが、最後はスムーズなドライブやパスワークからの得点で引き離し、逃げ切った。キングスは10月3、4の両日、宇都宮ブレックスと栃木県のブレックスアリーナ宇都宮でシーズン開幕戦に臨む。

キングス
 83―76(23―9,22―20,16―23,22―24)
渋谷

 【評】序盤からキングスが激しい守備と内外からの効率のいい攻撃で抜け出す。後半に入ると渋谷が守りの意思統一を高めてスチールを連発し、20点以上あった差を一気に詰めて接戦となった。最後はスペースを広く使い、フリーのシュートを決めきったキングスが勝利した。

◆我慢して勝ちきった

 藤田弘輝HC(キングス)の話 外国人がいなかったり、けが人が出ていたりと長らく5対5ができなかった。ゲーム感がまだ100パーセントではなく、第3クオーターはオープンシュートが入らなかった。その中で我慢して勝ちきったことは良かった。

◆守備は悪くなかった

 伊佐勉HC(渋谷)の話 守備はそこまで悪くなかったけど、攻撃であれだけレイアップを外したら勝てない。ただプレーできる選手が限られている中で、後半にカムバックできたのは良かった。新しい渋谷のバスケをしていきたい。

渋谷の山内、渡辺も躍動

キングスとの2連戦で攻守に躍動した山内盛久(右)と渡辺竜之佑=20日、沖縄市体育館

 山内盛久(興南高―尚学院国際ビジネスアカデミー出)と渡辺竜之佑(コザ中―福岡第一高―専修大出)が、今季も東地区の強豪、渋谷の主力として躍動しそうだ。

 両チームとも熱くなる時間帯もあった2連戦。山内は終始落ち着いたプレーで試合をコントロールし、持ち味のアシストやスチールでチームを鼓舞した。

 昨季は天皇杯を制したが「誰も満足していない。高い守備の強度を維持し、チームとしてシュート率を上げたい」と高みを見据えた。

 189センチの渡辺はガードからフォワードまで攻守に幅広く活躍。相手ビッグマンをマークしていた杉浦佑成がオフに島根へ移籍したため、さらに役割が増えるキーマンだ。

 「パワーフォワードもこなしながら、マルチなプレーヤーになりたい」と成長を誓った。