北山、乱打戦を制す 3時間半の熱戦、1点差を死守 高校野球秋季大会


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 高校野球の第70回沖縄県秋季大会第3日は22日、アグレスタジアム北谷など3球場で1回戦9試合を行った。北山は北中城とのシーソーゲームを8―7で制し、2回戦進出を決めた。

北山―北中城 8回北山2死二塁、右方向への強烈な当たりの適時打を放つ4番名城向=沖縄市のコザしんきんスタジアム

 取って、取られて、また取って。北山が北中城との緊張感あふれるシーソーゲームを1点差で制した。

 八回に4番・名城向の右への適時打で8点目を挙げてリードを3点に広げた。だが、その裏、北中城に2点を追加されて迫られる。

 1点リードのまま九回裏にマウンドに上がった知念夢翔は仲里琉清との1年生バッテリーで抑えにかかった。カーブとスライダーで組み立てたが「あと3アウト、と強気で行くあまり硬くなった」と制球が乱れた。先頭に四球を許すとさらに2人を歩かせてしまい、2死満塁の一打逆転のピンチ。次打者は好機を逃すまいとファウルで粘る。

 「絶対終わらせる」。最後は迷わず直球を選んだ。低めに投げ込み、見逃し三振でゲームセット。北山ナインの雄たけびが響いた。津山嘉都真監督は「北中城の勢いがすごく、最後まで安心できなかった。全員の執念で取れた1勝」と3時間半にわたる熱戦を終えたナインに優しいまなざしを向けた。

(上江洲真梨子)