首里城の大龍柱 本格修復のため移動工事 作業を来月中旬に公開


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補修作業場へ移動するためクレーンでつり上げられる外枠に覆われた大龍柱=23日、那覇市の首里城公園(喜瀨守昭撮影)

 昨年10月の首里城火災で損傷した正殿前の大龍柱を修復するための移動工事が23日、那覇市の首里城正殿前であった。下之御庭(しちゃぬうなー)に完成した、修復のための作業所に移動する。沖縄総合事務局国営沖縄記念公園事務所によると、10月中旬ごろに修復作業の様子を公開する。10月下旬ごろに修復は終わるが、その後も当面、大龍柱を展示する予定。

 大龍柱は火災でひび割れや欠損などが生じたため、今年3月に応急処置をした。その後は鋼製型枠で覆って保護してきた。下之御庭の作業場に移動した後はカバーを外し、ひびが入った部分にエポキシ樹脂を注入するなどして修復する。

 23日は正殿に向かって左側の龍柱を台座から切り離し、クレーンで移動させた。24日は右側の龍柱を移動させる。修復した大龍柱は展示に用いるほか、正殿の復元に向けて、新たに龍柱を造る際の見本としても活用する。