唯一の作り手、大城さんを4年前から追う 映画「むんじゅる笠」の支援募る


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あいさつする監督を務めた海燕社の城間あさみ代表(右奥から2人目)=19日、那覇市のジュンク堂書店那覇店

 映像製作プロダクション「海燕(かいえん)社」は19日午後、那覇市のジュンク堂書店那覇店で自主製作のドキュメンタリー映画「むんじゅる笠(仮題)」の製作支援イベントを開催した。同社の代表でもある城間あさみ代表が登壇し、同映画製作のエピソードや内容を説明。クラウドファンディングや振り込みによる製作資金支援の協力を求めた。

 「むんじゅる笠」は本部町瀬底島で唯一の作り手になった大城善雄さん(93)の笠作りを16年から追った。映画は大城さんが麦を栽培し、その麦から笠を作る様子のほか、島で唯一の男性の神人(かみんちゅ)として地域の神事を行う姿も捉えている。近年、麦を栽培していないが、撮影のために麦の栽培を復活させており、その様子も映像に収めるという。

 城間代表は「残すべき記録だと考え、大城さんや家族らの快諾を得て4年前から撮影してきた」と説明。「受け継ぎ残したい貴重な民芸。技術の継承の一助にしたい」と映画完成へ支援を呼び掛けた。

https://motion-gallery.net/projects/munjuru_2020

 クラウドファンディングは10月27日までで目標額は215万。9月20日時点で集まった金額は105万千円。協力者の返礼品は支援額に応じて同映画のパンフレット、DVD、泡盛、大城さん手作りの竹細工民芸品などを予定。寄付はクラウドファンディングプラットフォーム「モーションギャラリー」で受け付けている。(QRコード参照)