入植70年、先人の辛苦しのぶ 石垣・星野集落で記念碑除幕


この記事を書いた人 Avatar photo 嶋野 雅明
新たに建立された「入植者之碑」に献花する先遣隊の遺族ら=20日、石垣市の星野公民館裏

 【石垣】石垣島東部の星野集落への入植70周年を記念して建立された「入植者之碑」の除幕式が20日、星野公民館裏の同碑前で行われた。関係者ら約25人が出席し、密林を伐採して集落を切り開いた先人に思いをはせ、集落の発展を願った。

 星野集落は1950年3月16日に、大宜味村から第1次先遣隊17人が移り住んできたことを契機に形成された。「入植者之碑」には1次先遣隊と同年3月30日に入植した2次先遣隊9人、地元入植者5人の名前が刻まれた。

 星野公民館の平良雅樹館長は「(入植当時の)生活は自然災害、害獣被害、マラリアの脅威との闘いなど、今の生活からは想像もつかない苦労があったと思う。入植者から引き継いだこの地域を若者が帰ってきて、過ごしやすい環境にするのが私たちの使命だ」とあいさつした。

 父親が2次先遣隊として入植し、半年後に移住した大城初枝さん(91)は「移り住んだ当初は(親に)言われていたことと(環境が)全然違うので後悔したが、今は不自由なく暮らせる場所になった。来て良かった」と笑顔で語った。