男子組手2冠達成した前原の伊礼「仲間のおかげ」 女子組手で沖尚の佐藤が個人V、宿敵下す


社会
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男子組手 伊礼2冠、仲間に感謝

男子個人組手決勝 積極的に圧力を掛けて攻める伊礼寿央貴(前原=右)

 7月の県総体の後、前原主将の伊礼寿央貴は「勝たないといけない」と重圧に苦しむようになっていたという。稽古で仲間に励まされるうちに次第に心境が変化し、勝利に向け一層稽古に打ち込めるようになった。男子組手団体と個人の2冠達成に「仲間のおかげ」と感謝した。

 個人決勝は「圧をかける」とどっしりと構え、序盤から打ち合った。相手の突きに身を引いてカウンターで先制。その後引き分けにされるが、相手が跳ね上がる瞬間にすかさず順突きで2ポイント目を奪う。最後は打ち合いとなったが、紙一重で中段突きを決めた。

 食トレや筋トレでパワーをつける。新人大会へ「九州、全国に行けるようにおごらず頑張っていきたい」とさらなる稽古に励む。

男子団体組手で2連覇した前原のメンバーら

女子組手 佐藤、宿敵下し個人V

女子個人組手決勝 気迫のこもった突きを繰り出す佐藤永理(沖縄尚学=左)

 女子個人組手は佐藤永理(沖縄尚学1年)が中学時代からのライバル比嘉花梨(浦添1年)を2―1で退けた。県総体に続く優勝だが「どんどん対策される。レベルアップしないと厳しい」と謙虚に振り返った。

 中学時代に比嘉に負けた記憶が残っており、序盤は前に出ることをためらった。しかし、国吉真太郎監督の「フェイントの出ばなをつけ」という助言を思い出し、中段突きを決める。2ポイント目は監督の指示通り“後の先”を取る中段突きで奪った。

 沖尚中3年の時、中途半端な気持ちで練習した時期があったことを反省し、進学後はメリハリをつけて稽古に励む。新人大会へ「できることからやっていきたい」と着実に成長する。

女子団体組手で2連覇した浦添のメンバーら