疲れが出る後半も軽やかにハードルを飛び越え、周囲を置き去りにするようにしてゴールを駆け抜けた。追い風2・4メートルの参考記録ながら、110メートル障害の宜野座海晴(かいせい)は県中学記録の14秒27に0秒38と迫り「とにかくうれしい。14秒台という目標を達成できた」と目を輝かせた。
陸上競技をしていた祖父やいとこに憧れ、小学1年から地元の宜野座クラブに入った。中学1年まで100メートルと走り幅跳びを専門にトレーニングを積んできた。その中で「幅跳びにプラスになる」と始めたハードルだったが、昨年の県中学総体で2位に。その悔しさが心に残り、思い切って転向した。
「障害に向かっていく恐怖心。それに打ち勝ってゴールする喜びがある」とすっかり魅了され、逆に幅跳びの経験を生かして記録に挑んでいる。「まだ高く飛びすぎてしまっている。もっと早く駆け抜けるようにしたい」と課題を挙げつつ「高校でも障害で戦う。高さが変わってくるのでまずはそれに対応していく」と目標を見定めた。
(謝花史哲)