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球陽が理想とする“つなぐ野球”で1998年以来となる秋8強まであと1勝とした。10人の少数精鋭。この日は初戦から投げ続けるエース右腕の仲村周をナインが打撃で援護した。
初回から毎回のように得点圏に走者を置くが、なかなか適時打が出ない。スコアボードにはゼロが並び、我慢の展開が続く中、仲村の力投を安定した守りでもり立てた。
試合が動いたのは九回。表の攻撃で先頭の7番・與那嶺佑介が敵失で出塁すると「ここがチャンスだぞ」と犠打や盗塁を絡め1死二、三塁で絶好機を演出する。打順は1番・岡田怜士に。八回の守備で落球し、この試合チーム唯一のエラーを出し「何がなんでも打って貢献したかった」と奮い立たせた。4球目の甘く入った直球をフルスイングで左に運び、勝ち越しの2点三塁打を決めた。
岡田の執念の一打に、新垣隆監督は「勝負強い子で、信じて打たせた」。期待通りの打撃に笑みを浮かべた。
岡田はエースで好投し続ける仲村やチームのために「バットで援護していきたい」と意気込む。最初の目標の8強入りに全力で挑む。
(上江洲真梨子)